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Lumetri Color [カラーグレーディング](Premiere pro CC2017)

  • yukitakagi99
  • 2017年9月5日
  • 読了時間: 5分

Premiere pro CC 2015から登場した「Lumetri Color」を使ってカラー補正を行う方法について説明します。

まず、作業がしやすいように、画面を「Color」に変更してください。(CC2017では上部に切り替えタブがあります。タブがない場合は、「Window>Workspace>Color」で切り替えてください。)次に「WIndow>Lumetri Color」にチェックを入れてください。右側にプロパティが追加されます。また、今回は元素材と見比べながら作業を行うため、左側のパネルにソースを表示しておきます。下のような配置になったら、実際にどのようなカラー補正が可能が詳細を見ていきます。

また、基本の色補正はスコープを確認しながら変化を確認していただきたいので、「Window > Lumetri Scopes」でスコープのパネルを出しておいてください。RGBパレードとYC波形を切り替えながら見ていきます。

 

Lumetri Color 概要

 

Lumetri Color には6つの項目があります。

下のような順番で調整していくのが一般的かと思います。Creative〜Vignetteは必ずしも使わなければいけないものではないので、必要に応じて触ることになります。すべて使う場合はプロパティを以下の順番で触ると混乱が少ないかと思います。

1. Basic Coorection

2. Curves

3. Creative

4. Color Wheels

5. HSL Secondary

6. Vignette

Basic Correction

LUT、ホワイトバランス、トーン(コントラスト、露出など)の設定

*LUT: Look Up Table(ここではあまり詳しく説明しませんが、本格的にカラーグレーディング行う場合は必要になる知識です。参考URL: http://movie-for-life.com/archives/3744)

Creative

用意されたプリセットから画面の「印象」を調整。彩度、シャープネスやフェードも調整できます。色調整ではなく、「印象」を変えるのに有効です。

Curves

RGBと色相/彩度のカーブで、明るさ・コントラストを調整。Photoshopのトーンカーブと似ています。

Color Wheels

影・ハイライト・ミッドトーンの強さと色味を調整

HSL Secondary

特定の色の色味、コントラスト、温度などを調整。通常すべての色補正が完了したあとに行います。

Vignette

簡単にビネットを適用可能。ビネット: フレームのことです。画面の端のほうを暗くぼやかすなどのエフェクトをビネットを呼びます。マスクでビネットを作成することもできますが、このパネルで簡単に適用してしまうことも可能です。

 

Basic Correction

 

基本設定項目は上のようになっています。LUTがある場合は、ここで設定します。

ホワイトバランス

セレクターのスポイトアイコンをクリックして、画面からホワイトバランスの基準となる色を選ぶことができます。スポイトで色を選ぶと温度とティントのスライダーもそれに合わせて変化します。下の画像が空の比較的白い部分をスポイトで選択した場合の変化です。

(*左:オリジナル、右:WB変更後)

補足:自然光は青っぽく、人口的なライトの光はオレンジぽくなるためロケーションでホワイトバランスがうまく調整できなかった場合は、カラー補正時に調整が必要です。特に商品紹介を行う場合などは実物の色と画面上の色に大きな差がないようにしなければいけません。

今回はこのままだと、赤っぽくなりすぎるので、色温度を調整し、さらに「露出・コントラスト・ハイライト・シャドウ・白レベル・黒レベル・彩度」を以下のように調整しました。この時点では、なるべく元の色に近くなるようにしておくと、あとで行う印象の調整が楽になるかと思います。クリップが複数ある場合は、この工程ですべてのクリップの露出が揃うように調整しておきます。そうすれば、あとからエフェクトなどを足したときに同じ設定が流用でき、色味をあとで調整せずに済みます。

↑①WB及び基本設定を調整済み

 

Creative

 

Premiere proにはすでにプリセットが多く用意されており、クリエイティブのプロパティ内の「LOOK」から選択するだけで質感のある画面にすることができます。

(*左:オリジナル、右:①にプリセット「SL CLEAN STRAIGHT HDR」を適用したもの)

「強さ(Intensity)」のスライダーで、プリセットをどのくらい強さで適用するかを調整することができます。

プリセット適用後だと、影部分の奥のディテールが消えてしまっているため、フェード・彩度などを調整して影部分を見やすくしました。また、影部分が黒くなりすぎたので、Shadow Tintで少しだけ濃い青にしました。下が調整後のプロパティです。

②「基本設定」「クリエイティブ」プロパティ調整済み

 

Curves

 

Photoshopのトーンカーブと似ています。RGBカーブと彩度の曲線を制御して明るさ・コントラストを制御し、映像全体の色味を調整していきます。赤・緑・青それぞれのチャンネルのカーブを調整可能で、「白」のチャンネルを選ぶとマスターカーブが編集できます。

今回は変更していませんが、色相・彩度のホイールに編集点を追加して、特定の色相の彩度を調整することもできます。

(*左:オリジナル、右:①にカーブを適用したもの)

 

Color Wheels

 

影、ハイライト、ミッドトーン(中間色)それぞれの色みを調整し、カラーホイール横のスライダーを上下させることで、それぞれの明るさを調整することができます。

ここでは、影と中間色に青、ハイライトに少しだけ赤を適用しています。

(*左:オリジナル、右:①にカーブとカラーホイールを適用したもの)

 

HSL Secondary

 

画像全体ではなく、特定の単一色をコントロールすることができます。透けている色(シースルーの洋服やレースのカーテン)には適用が難しいため、マスクなどで色を変える必要があります。スポイトツールでキーカラーを拾い、適用エリアをH/S/Lのスライダーを調整して決定します。

キーカラーとエリアが決定したら、ノイズ除去とぼかしのスライダを使って自然になるように調整します。あとは、カラーホイールなどを使って、適用する色を決めていきます。

ここでは、キーカラーとして、屋根の色を設定し、ピンクっぽい色味を与えています。今回はわかりやすいように極端に強い色を適用していますが、「色を変える」というよりは同系色を適用して強調させて使うことがほとんどです。

(*左:オリジナル、右:①にカーブとHSLセカンダリーを適用したもの)

 

Vignette

 

プロパティはシンプルです。量スライダ(Amount)を右に持っていくと白いビネットになります。黒~白でしかフレームは作れないので、他の色でビネットを作成したい場合はマスクを使う必要があります。

(*左:オリジナル、右:①にカーブとビネットを適用したもの)

 

プリセットとして設定を保存

 

Lumetri Colorで設定したプロパティはそのままプリセットとして保存し、他のクリップに適用が可能です。Lumetri Color パネルのオプションから「プリセットを保存」を選択します。

下のようなパネルがポップアップするので、名前をつけて「Scale」を選択し、「OK」をクリックすると、エフェクト一覧にプリセットとして保存されます。

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